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糸数　救世主だナインに元気呼んだ！！粘投２勝目（By スポニチ）

【オリックス２―６日本ハム】３年目右腕がインフルエンザ禍のチームを救った。日本ハムの糸数敬作投手（２４）が７回を５安打１失点と奮投。打線の援護に守られ、今季２勝目を挙げるとともに、チームの連敗を「６」で止めた。２位・ソフトバンクが敗れたため、ゲーム差は再び「４」に拡大。あす２７日にも待望の優勝マジックが点灯する。

糸数は右腕を思い切って振ることだけを考えた。初回、ローズの中前打で１点先制されたが焦りはない。「２回以降は自分の投球をすることができました」。春先のフォーム改造前は１５０キロ近い剛速球を上手から投げ込んだが、今は右サイドから微妙にボールを動かすのが持ち味。直球と同じ腕の振りでシュート、カットボールをコーナーにちりばめた。

７回５安打１失点。６月３０日・楽天戦（札幌ドーム）の初勝利に続くプロ２勝目はインフルエンザ・ショックで揺れたチームの６連敗を止める大仕事となった。そんな“救世主”からは感謝の言葉が並んだ。「先制された後に大量点で逆転してくれた上、素晴らしい守備で助けてくれた野手の方々に感謝します」。打線は２回に９人攻撃で４点を奪い、守備でも７回に三塁線を襲った岡田のライナーを小谷野がダイビングキャッチ。さらに下山の中前へ抜けそうな打球も田中がジャンプ一番で好捕した。

前回７月７日・西武戦（札幌ドーム）ではユニホームを忘れ、スウィーニーの「４２」でマウンドに上がるも５回途中で６失点ＫＯ。恥ずかしく、情けなかった。そして２軍落ち。それでもインフルエンザ禍でようやく巡ってきたチャンスだ。「今朝、電話で嫁（明希乃夫人）から“連敗中だから勝ったらヒーローになれるんじゃない？”と言われた。“おまえは投げないから…”と思ったが、これでリラックスできた」。１カ月半ぶりの１軍も平常心でいられたのも家族のさりげない支えがあったからだ。

これで今後の１軍残留も決定した。「こんな状況でよく投げてくれた。逃げない投球ができていたね」と梨田監督。苦しいときこそ若手の力が必要となる。この１勝でチームは完全によみがえった。


７回を１失点に抑える糸数敬作先輩